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「和」なんです

今、学校では、レストランのプレートデザートを勉強してます。
作ってその場で食べてもらうものだから、焼き加減も全く違ってくる。いつもと一番違うのがデコレーション。お皿の上にどう盛るか、各自のセンスがもろに表れるところだ。

デモで見たシェフのお手本を思い出しながら、自分のエッセンスを加えて美味しそうに、且つ美しく飾りつける。
例えば “マンゴーとパイナップルの串焼きと そのシャーベット添え”
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左がシェフで右が私。
私は大きい串焼きが2本で~んって乗ってるシェフの皿が、大きな焼き鳥のメインディッシュに思えてしまったので、串焼きは1本にして、空間を作ってみた。

するとシェフのコメント。
「エー、ドウシテ イッポン?」(このシェフは片言のを日本語しゃべる)
「その方がいいと思ったから・・・」
「コレ15ユーロ。タカ~イ、モット タベタイ!」

この突っ込み、どうしても解せないのだ。これは、お腹いっぱいメインを食べた後のデザート。フルーツとは言え、あんまり量が多いのは良くないと思う。それよりも見た目が爽やかで美しい方が重要じゃないか?
15ユーロが高いんだったら、私は10ユーロにしてこれを出すわあ。

日本人のクラスメイトも、以前アイスクリームをかわいく小さめに盛ったら、
「アナタノ レストラン ケチ デスカー?」って言われたらしい。
フランス人って量が多いことが重要なんだろうか。

ここはやっぱりフランス人と日本人の美意識の違いって考えるのが一番納得いくような気がする。日本人は、懐石料理のように、お皿にちょこっと一口ずつ乗せられたのが美しい盛り方だと刷り込まれていると思う。
お花しかり。フラワーアレンジメントがお花をぎゅっとブーケにまとめた状態で美しさを表現するのに比べて、活け花は、お花をごてごてとたくさん使わず、花の間の空間にも美を求めるものだ、って昔国語の教科書に書いてあったのを思い出した。
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そう考えて、もう一つのデザート “ピスタチオのフィナンシエ チョコレートムース添え” を見てみると、やっぱり私のはシェフに比べて空間が多くてシンプル。並べてみると、ちょっと豪華さに欠けるか・・・って反省はあるものの、元々の感覚の違いは十分ありそうだ。
フランスでは当然フランス人のセンスに合わせなければいけないが、これを日本に持ち込んだら、これも受け入れてはもらえないと思う。難しい。
by rentheadsny | 2006-06-25 21:57 | LE CORDON BLEU
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